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月額変更対象に「保険者算定」の基準が追加されます

投稿日:2018年10月4日 更新日:



随時改定は「月額変更」「げつへん」と呼ばれるものです。以下、「月変」と記します。
月変は、昇給や降給・正社員登用などで報酬月額が著しく増減した場合に、次の算定(定時決定・毎年9月〜)を待たずして適正な保険料(の基となる標準報酬月額)に変更する制度です。

例えば昇給月と繁忙期が重なり報酬が高くなる時、以下3条件全てに該当すると、その高い報酬に見合った高い保険料に変更されるというものです。
出典 : 日本年金機構「算定基礎届の記入・提出ガイドブック 平成30年度」

上記の月変ルールに「年間平均」が加わります。

年間平均は算定には既にある仕組みです。算定は4・5・6月の報酬を基に、9月からの保険料を決めるものですが、この3ヶ月の報酬が高ければ1年間高い保険料、低ければ低い保険料ということになります。

ただ、毎年4・5・6月が一番の繁忙期の会社については、原則どおりの算定の方法で計算した場合、年間ベースで保険料を考えまると実態に合わない高い保険料を支払うことになります。これを回避する仕組みが「年間平均」です。
算定期間3ヶ月と年間12ヶ月の平均報酬を比較し、大きな差がある場合は、後者の12ヶ月平均で標準報酬月額を決定をしてくださいと保険者に申し立てを行うことができます。
出典 : 日本年金機構「算定基礎届の記入・提出ガイドブック 平成30年度」

10月から、「年間平均」の仕組みが算定だけでなく月変にも適用されることとなったのです。

上記年間平均の月変版と言ってしまえばそれまでなのですが、実際の要件を見てみましょう。
(上記(2)の差が、業務の性質上例年発生することが見込まれることが前提です。申し立てを行う場合、事業主の申立書と被保険者の同意が必要です。)
出典:日本年金機構「随時改定の際、年間報酬の平均で算定するとき」

ちょっとややこしいですが、まずは月変に該当するかどうかを検討します。月変に該当する場合、業務の性質上その月変が毎年起こるな〜と見込めるのであれば、「年間平均」を保険者に申し立てます。一時的にたまたま報酬が高くなったがために、年間平均した報酬に見合わない高い保険料に改定されてしまう事態を避けられるかもしれません。

例えば、毎年10月が昇給時期であって、かつ毎年10、11、12月が繁忙期であるために月変に該当していた場合、翌年1月よりその繁忙期の高い報酬が反映された新標準報酬月額に変更されてしまい、他に方法はありませんでした。ところが、上記(1)〜(3)の要件を満たして申立が認められれば、10月より前の9ヶ月間も含めた年間平均で新標準報酬月額を算出できるようになりました。
報酬の高低を1年間で平す考え方は保険者算定と一緒です。繁忙期以外の低い報酬と平均するので、保険料も比較的低く抑えられる可能性があるのです。

まず、月変に該当することが大前提です。
毎年同じ時期に同じ業務が理由で繁忙となり、月変の手続きを行なっている場合は、「年間平均による随時改定(月変)」に該当する可能性があります。具体的なタイミングはぜひこちらでご確認ください。
日本年金機構「標準報酬月額の定時決定及び随時改定の事務取扱いに関する事例集」
少し複雑な部分もありますので、具体的判断に迷われる場合はセルズまでお気軽にご相談下さい。

「年間平均」はもちろん、月変に該当するか否かも手続きに慣れた方でなければ判断が難しいものです。
気になる場合は一度ご相談ください。お問い合わせフォーム

2018/10/4 高橋

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