どこまで上がる?最低賃金。月給制は要注意!

「最低賃金、確認した?」

 駅などの公共施設でポスターを目にした方も多いのではないでしょうか。都道府県によって多少異なりますが、毎年10月第1週ごろに新年度の地域別最低賃金が発効されます。
※最低賃金には都道府県ごとに定められた「地域別最低賃金」と、特定の産業を対象にした「特定(産業別)最低賃金」の2種類がありますが、下記「最低賃金」は「地域別最低賃金」と解釈してください。

厚生労働省ホームページ「賃金 | 賃金引上げ、労働生産性向上」最終閲覧日:2018/10/9

 最低賃金は、中央最低賃金審議会にて労働者や使用者の意見徴収を行い、各地方の答申を受付けて引上げ額の目安が提示されます。各都道府県の地方最低賃金審議会は目安を参考に最低賃金を決定し10月1日ごろに発効します。このため、8~10月は最低賃金に関するニュースをよく目にされると思います。30年度は目安が26円でした。

  今、このように発効される最低賃金がどんどん上昇しています。今年度の引き上げ額26円も過去最高です。政府は2017年3月に策定した「働き方改革実行計画」において、「年率3%程度を目途として、名目GDP成長率にも配慮しつつ引き上げていく。これにより、全国加重平均が1000円になることを目指す。」と明記しています。

目標の「平均が1000円」とはどういうことか、全国加重平均の過去推移を見てみましょう。

平成14年度 663円 
平成15年度 664円 1円UP
平成16年度 665円 1円UP
平成17年度 668円 3円UP
平成18年度 673円 5円UP
平成19年度 687円 14円UP
平成20年度 703円 16円UP
平成21年度 713円 13円UP
平成22年度 730円 17円UP
平成23年度 737円 7円UP
平成24年度 749円 12円UP
平成25年度 764円 15円UP
平成26年度 780円 16円UP
平成27年度 798円 18円UP
平成28年度 823円 25円UP
平成29年度 848円 25円UP 最高は東京958円、最低は鹿児島等737円
平成30年度 874円 26円UP 最高は東京985円、最低は鹿児島761円
・・・
新元号◯年度 1000円(!?)

人手不足と景気回復によって足元は特に伸びています。
目標は平均1000円ですから、近い将来に東京は1050円を優に超えてくるかもしれません。

とはいうものの、最高の東京で1日8時間月20日働くと157600円。そこまで高い数値とは感じられないかもしれません。
ここで見落としがちなのが月給者の最低賃金チェックです。

 ご自身の事業場において、一番低い「時給」がいくらか把握されていますか?
アルバイトやパート社員は時給が明らかですが、月給社員はうっかり最低賃金を下回っているケースがあります。月給者はチェックのために「時給に換算」する必要があるのです。

月給の場合の最低賃金計算方法
(月額賃金ー除外される手当(※1))÷1ヶ月平均所定労働時間 ≧最低賃金額(時間額)(※2)

※1:時間外手当や通勤手当は除外されます。固定残業手当も時間外手当と同じ性質ですので、賃金から除外されます。詳しくは厚労省特設サイトをご確認ください。
※2:工場や支店がある場合には、職種に関係なく、働く事業場がある地域の最低賃金が適用されます。

昇給が難しい場合、休日を増やすなど、分母を減らす必要があります。

例えば、2018年度は土日祝日が117日、年末年始休暇3日、お盆休暇3日とすると、年間休日は123日で年間労働日数は242日ということになります。
1日あたりの労働時間が8時間、基本給が17万円で住住宅手当が1万円、通勤手当が5千円だとすると、
 (17万円+1万円)×12ヵ月÷(242日×8時間)=1115、・・・ この場合は大丈夫そうですね。

お盆休暇がなく、基本給が16万で住宅手当1万円が無いとするとどうでしょう。
 (16万円×12ヵ月)÷(245日×8時間)=979、・・・東京や神奈川だと30年度の時点で最低賃金を下回ります。

特に17万円以下の基本給を設定されている場合は必ず確認された方がいいでしょう。
助成金を検討されている場合、助成金の種類に関わらず最低賃金や未払賃金は細かく確認されるので要注意です。

このように、最低賃金の面でも生産性の向上が求められています。

 業務改善助成金は、事業場内の一番低い賃金を一定額以上引き上げれば設備投資費用の一部を助成してくれるというものです。
時給1000円未満の従業員がおり、POSシステムなどの機械導入を考えられている場合はご検討ください。
なお、この助成金は内容が年々拡充されており、来年度も助成額が引き上げられる予定です。今年度に設備投資の計画を立て、来年度に申請するのもいいかもしれません。
厚生労働省ホームページ「平成30年度業務改善助成金のご案内」最終閲覧日:2018/10/9

時給換算の方法がわからない、助成金についてなど、お気軽にご相談ください。
お問い合わせフォーム

参考サイト(最終閲覧日:2018/10/9)
厚労省特設サイト「必ずチェック最低賃金 使用者も労働者も」
厚労省「賃金 賃金引き上げ、労働生産性向上」
厚労省「業務改善助成金の概要」

2018/10/9

関連記事

社会保険労務士法人セルズ


本社(愛知県小牧市):TEL0568-73-9218
サテライトオフィス(名古屋):TEL052-307-8275
東京支社(銀座):TEL03-6712-8880

運営サイト

  1. 中部障害年金うつ病相談センター

    障害年金(障害者年金)とは、国民年金や厚生年金、共済年金に加入している人が、病気や怪我のため精神又は...
  2. 東京給与計算代行センター

    御社に合わせたフルオーダーメイドの給与計算をご提供します。
  3. 東京雇用助成金相談センター

    助成金は、雇用保険に加入している企業であれば、業種を問わず活用できます。