【テレワーク特集:第6回】在宅勤務したら通勤手当はどうなりますか?

2020年03月27日

在宅勤務したら通勤手当はどうなりますか?

貴方の会社は、在宅勤務したら通勤手当はどうなりますか?

多くの会社で導入されている通勤手当。通勤手当の明確な定義はありませんが、通勤にかかる費用を従業員に手当てとして支給する手当が通勤手当です。支給は義務ではなく、会社の裁量なので通勤手当を導入していない企業もあります。ただし、賃金規定に「通勤手当を支給する」と規定されていれば、通勤手当の支給は必要です。

通勤手当は、通勤にかかる費用負担が目的です。
では、テレワークを導入したら通勤手当はどうなるのでしょうか。

「通勤していないから通勤手当は支給しない!または半額!」と考える会社もあるようですが、従業員の立場からすると既に定期券を購入している場合もあり、また給与の支給単位期間を意識してガソリンを導入している場合もあります。安易な通勤手当変更や廃止は、トラブルに発展しがちです。

会社の賃金規定の通勤手当はどうなっていますか?

一般的な賃金規定の通勤手当はこんな感じではないでしょうか。

  1. 会社は、従業員の通勤にかかる費用負担として、通勤に電車、バス等の交通 機関を利用する従業員に対して、1ヶ月定期代相当額を支給する。
  2. 公共交通機関を利用しない従業員は、自宅と所属勤務地の距離に応じて支給する。
    (1)自宅と所属勤務地の距離は片道距離とする。
    (2)片道距離に○円を乗じた金額を通勤手当として支給する。
  3. 通勤の経路及び方法は、最も合理的かつ経済的であると会社が認めたものに限るとす る。
  4. パートタイマー就労者は、実際に所属勤務地に出社した日数に 応じて、日割り計算にて支給する。

1ヶ月の出社が0日であれば通勤手当が0円でも納得しやすいですが、出社が1日でもあれば、電車やバス通勤の方は定期券が必要です。
また、テレワークした日は0円。出社した日にち分を通勤手当として支給しよう!とする場合、給与計算担当者が全従業員の1日分の通勤単価を計算する作業が発生します。

賃金規定の通勤手当を見直そう!

日割り計算も負担でなければ問題ないのですが、しっかり通勤手当の見直しを考えた方が賢明です。もともと、以下のようなケースも通勤手当の満額支給は躊躇いがあると思います。

  • 有給休暇や特別休暇で会社への出社が少ない場合
  • 締日以外の入社、退社の場合
  • 欠勤日数が多い場合
  • 休職期間中の場合

このようなケースの取り扱いが規定に反映されていなければ、テレワークと一緒に明確にしておくのがオススメです。テレワークした場合に通勤手当がどうなるのか、は従業員にとって大事な要素です。テレワーク時の通勤手当ルールを明確にして、テレワーク制度を導入前に周知することが、トラブルを防ぐことにつながります。

賃金規定を検討する前に

規定を考える際、大事なことは「なぜテレワークを導入するのか」です。

実際、テレワーク時の通勤手当基準を考えると「出社率が7割を超えていたら・・・」「日割り計算で行う」など色々な方法が思い浮かびます。でも、「これだ!」といった基準は難しいと思います。
よく出社率を考える会社も多いですが、毎月の出社率計算は工数がかかります。結果、給与計算で最も大変な手当項目が「通勤手当」となっている会社も多いのではないでしょうか。

まとめ

通勤手当基準を考える際は「なぜテレワークを導入するのか」を思い出すことです。「働き方テラス」を運用している弊社「社労士法人セルズ」では、テレワークを「出社勤務」vs「在宅勤務」の構造ではなく数ある働き方の手段であるり、在宅もしてほしいけど出社もしてほしい、と考えています。したがって、弊社の通勤手当の規定は、以下の通りです。

正社員でテレワーク勤務や欠勤した場合でも、原則、満額支給する。

テレワーク導入の効果測定で「通勤手当を○円減額できた」と考える会社もありますが、大事なことは、会社のテレワークに対する考え方だと思います。同僚とリアルなコミュニケーションや雑談は会社の成長に欠かせない、と考えるのであれば、在宅勤務を行っても通勤手当が大きく変動しない仕組みが必要ではないでしょうか。

2020年03月27日