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社労士と考える新卒採用 中小企業はどうすれば?

 経団連会長が「新卒採用ルール廃止」の意向表明をしてから、就活ルールに関するニュースが連日報道されています。なぜこれほどに注目されるのか? 理由は会員である大企業の動向にあります。
経団連には、製造業を中心に日本を代表する企業や団体が会員となっており、その数は1,000を超えます。この会員である大企業は、経団連の「倫理憲章」「採用選考に関する指針」に記されるルールを自主的にしっかりと守ってきました。

2020年度入社向け
◆正式な内定は、卒業・修了年度の10月1日以降
広報活動の開始は、卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降(採用目的の説明会の解禁)
◆本格的な選考活動は、卒業・修了年度の6月1日以降(採用目的の面接解禁)

勉学への配慮などから、このようなルールが設けられています。

 この時間的な制約のおかげ(と言っては語弊があるかもしれませんが)で、中小企業は一足先に学生と接触し、時間的な余裕の中で手厚いフォローを行うことができました。大企業の内定・公務員試験合格などで辞退が重なっても、多めに内定を出しておくことで少なからずリスク回避することもできていました。
学生からしても、自分を評価してくれる企業からの熱いオファーを受ければ、競争率の高い大企業に挑戦せずとも早く就活を終わらせ、卒業研究や思い出づくりに邁進することができます。逆に、先に内定が決まると安心して第一志望にチャレンジすることもできる、といった流れがあったのです。

 政府は経団連と同じような内容の新ルールを制定する予定です。これは経団連の会員だけを対象にするものではなく、企業全般を対象とします。ただ、あくまで「要請」であり、罰則はないので強制力は望めないというのが大方の予測です
新ルール破りが横行すれば、大学1年生で内定も当たり前になるかもしれません。また、インターンシップは採用直結してはいけないものでしたが、実質の採用試験となるかもしれません。どの程度ルールが守られるのか、実際に始まってみないとわからないのが新卒採用ですが、通年採用が加速し、実質の自由競争になるのではないかと思います。


中小企業としては、学生との早期接触が難しくなり、会社の魅力を売り込む時間が減ります。また、大学3年生後半からの短期勝負が大学4年間の長期戦になるかもしれません。短期間での母集団形成が困難となり、「内定を多めに出す」というリスク回避も難しくなるでしょう。

 就活ルール廃止に不安を抱くのは、中小企業だけでなく学生・大学も同じです。そこで、今後の新卒採用には以下のような取り組みが重要になるのではないかと思います。

 就活サイト担当者から様々な手法を提案してもらったり、今の学生の趣向を教えてもらいましょう。彼らはたくさんのデータや事例、学生の動向をよく知っていますので、自社だけで悩まず、一緒に方法を考えてもらうと良いと思います。学生が仕事に何を望んでいるか?を知ることでアピールすべき点もわかります。


また、中小企業の場合、採用業務は限られた時間・マンパワーで行うのが現実だと思います。これまでは、就活サイトが解禁してからセミナー・面接を数多くこなす短期決戦でしたが、これからは門戸を長期的に開くことになるでしょう。その場合、応募があれば即適切な判断・対応が出来るよう、採用ルーティンを明確・効率的にしておくといいと思います。

 狭き門かもしれませんが、OBやOGがいれば、その大学のキャリアセンターに一緒に挨拶に行ってみてはいかがでしょうか。
私が採用業務をやっていた時は、直接キャリアセンターに電話してアポを取り、OBリストを携えて行きました。多くの場合、残念ながらキャリアセンターが保管する膨大な求人票の1枚となってしまうかもしれません。しかし、大学内の企業説明会に呼んでもらえるようになることもあります。また、キャリアセンターの職員に顔を覚えてもらうことで、学生を紹介してもらえるかもしれません。就活ルール廃止論で学生の不安が募る中、改めて企業と学校が協力する必要があるのではないでしょうか。
さらに人事部を超えて、社員全員が会社の課題と捉えて新卒採用に取り組むことが理想だと思います。OB・OG訪問に積極的に協力してもらったり、大学の後輩に声を掛けてもらえれば、これほど強い広報はないと思います。

 就活サイトには、「完全週休2日制」など、様々な絞り込み機能があるので、そこから発見してもらえるようにしておくと良いでしょう。今の若者は「休み」を重要視すると言われます。有給取得率や最大利用日数、平均利用日数、育休復帰率、平均残業時間などの分析から、新たなアピールポイントが発見できるかもしれません。逆に残業が多かったり有給取得率が低い場合は、早期離職を防ぐためにも、働き方改革への取り組みが先決かもしれません。
また、遠方から学生を採用する場合、仕事はもちろん生活にも不安があると思います。寮や住宅補助などの生活に関わることは、積極的に伝えるとよいでしょう。

 就活サイト会社から勧められることも多いと思いますが、検討する価値はあると思います。労力が心配な場合、1Dayからの短いインターンシップを実施している企業もあります。工場などのものづくりの現場を見てもらったり、職場で活躍する社員と触れ合うことで伝わる会社の魅力もあるでしょう。また、学生と接することで社員にもいい刺激になり、長い時間を共有することで面接ではわからない学生の一面を知ることもできます。
ただし、現場サイドの協力意志や綿密な計画を立てずに実施するのは早計です。今の学生は、複数社のインターンシップに参加することが当たり前となっているため、目が肥えており、内容を比較されます。会社の魅力を伝える場にするはずが、逆に応募意欲を低下させないよう注意しましょう。

 知名度の高い認定を取得することで、第3者の目線からも評価される制度が整っていることをアピールできます。

くるみん認定、プラチナくるみん認定
ユースエール認定制度
えるぼし認定
◆ファミリーフレンドリーシップ認定
◆自治体ベースのものでは、ワークライフバランス認定 など

〜おわりに〜 終身雇用や年功序列の賃金制度と並び、日本特有と言われる「新卒一括採用」が変わろうとしています。これらシステムは、36協定と同じように、戦後復興期の人手不足を補い高度経済成長を支えてくれました。しかし、少子高齢社会で若い働き手がどんどんと減る今、企業は人材活用面でも法律上でも働き方改革を迫られます。その中で、新卒採用スタイルが大きく変わることは、必然と言えるかもしれません。

福利厚生や待遇の見直し、人事制度や早期離職防止、適性検査の活用方法などのお悩みは、ぜひ社労士にご相談ください。
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2018/10/20高橋

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